1176系のサウンドからヴィンテージチューブアンプなどの再現まで多岐に渡りハイクオリティなペダルを生み出してきたORIGIN EFFECTSが新たなドライブペダルをリリース！！
本機は実質的なコンパクトペダルのオーバードライブを主力にさせた１つの源流とも言えるTube Screamerをターゲットに、ORIGIN独自の観点から挑んだハイクオリティな1台。


コントロールは一般的なLEVEL、TONE、DRIVEに加え、
原音を混ぜるBLENDコントロール、
2種のモード切り替えスイッチ、
3種のADAPTスイッチ
を搭載。


一般的なTS-808と比較してみても、解像度の高さが一聴しただけでも非常に優れているのが分かります。
TSらしい中域に寄せたサウンドを作ってあげても、各弦の分離感の心地よさと束になったようなコンプ感のあるドライブサウンドの両方の良い所を上手く共存させたようなサウンドが非常に特徴的。
一方でGainは低めに設定しLevelをブースタースタイルで使ってみても突き抜けるような心地いいアタック感がクセになり、BLENDで原音を追加してあげる事でケンタ系の要素も感じられる非常にリッチで耳触りの良いブーストサウンドにも変化。
ドライブさせている時もBLENDを駆使して芯を残しつつもしっかり歪んだドライブサウンドが作れます。

このような感じでノブのコントロールをいじるだけでも結構多彩な音色が作れますが、2つのスイッチがまた秀逸です。


まずはMODE切り替えスイッチ。
2種のモード切り替えスイッチのうち、808モードはオーセンティックなTSスタイル。MODモードは中域をやや抑え気味にしてトップエンドの美しさを際立たせる現代的なトランスペアレントなスタイルに仕上げられており、シングルはもちろんですが、ハムバッカー系とも相性が抜群。

そして！本機の一番の特徴とも言えるのがADAPTスイッチ。
ダイナミクスの具合を調整する3Wayスタイルのスイッチとなっており、OポジションをニュートラルとしてI→IIの順に再生可能なレンジ感が広がっていくような形で作用します。
同じノブの位置でもこのADAPTスイッチ切り替えで全体の印象がガラッと変化します。
IとIIのポジションではOと比較して低域の出方が特に変化が分かりやすく、使用するアンプのサイズ感などに合わせて低域を補正したり逆に意図的にカットしていくといった使い方としても有効。
ダイナミクスに富んだプレイならII、ある程度ニュアンスは出したいけど程々にしたい時はI、コード弾き中心で比較的ニュアンスを出すよりかは均等なプレイを心がけたい時はOといった使い分けでも良さそうです。
他のORIGIN EFFECTSのDrive系のペダル達に共通して言えることですが、音圧やレンジ感を調整する際に所謂EQやTONEといったコントロールとは別で専用のコントロールを設けてあげる事で音作りの可能性をグッと広げてあげているのが大きな魅力の一つと言えるでしょう。


スタンダードなTS的な中域に寄せたサウンドはもちろんですが、各スイッチの組み合わせでTS系の枠には収まりきらないほど多彩なサウンドを出力可能。
どんなセッティングにしても色んなシチュエーションで使える要素を孕んでいるので、非常に汎用性の高いドライブペダルであることが分かります。
思いの外シンプルなコントロールの中でもこれほど多彩なサウンドメイキング能力を引き出すのはさすがORIGIN EFFECTSといった所。

お値段も中々本気ですが、クオリティの高さはこれまでのラインナップと同様。
一聴の価値ありです！ぜひこの機会に！