Kz ST TradのスタイルにRS要素を詰め込んだKz Guitar Worksならではのスペシャルスペック！

F社のSTスタイルのボディでありながらも、ボディ・ネックはホンジュラスマホガニーを使用し、エルボーコンターなしのフラットトップにホワイトバインディングとRSらしい雰囲気を演出しています。
一方でネックシェイプはSlim C、一般的なSTシェイプのボディと、まるで王道のSTタイプのギターを弾いているかのような安心感もあります。

PUはTri-Sonicのサウンドをシングルサイズに落とし込んだKz Guitar WorksオリジナルのKGW-mini Metal Coverを採用。シングルコイルらしい歯切れの良さとバランスの良さが魅力です。

異質さが目を引くのはコントロールの多さでしょうか。
1Volume,1Toneは一般的なストラトタイプと相違ありませんが、VolとToneのノブの間にミニSWがあるだけでなく、一般的なストラトタイプであれば5Wayセレクターが存在する箇所には6個ものミニSWが装備されています。
スイッチの形状こそ違いますが、これこそがRS要素の象徴たるスイッチ郡です。
3つのPUそれぞれに対して位相の切り替え、PUのON-OFFのコントロールを司ります。
本家RSを踏襲するのであればスライドスイッチをつけたいところではありますが、RSとしてもSTとしても邪道を貫く本機は一般的なミニSWを搭載。使い勝手は抜群です。
VolとToneの間のミニSWはPUの接続をシリーズとパラレルで切り替え可能。
隣接する2つのPUをシリーズ接続にすればハムバッカー風に、パラレルにすればストラトタイプらしいハーフトーンが実現します。
通常のPUセレクターではなく各PUのON-OFFとなっていることにより、フロント＋リアのパラレルでテレキャスター風や、フロント＋センター＋リア全てをシリーズ接続でハイパワーなど、出せるサウンドは極めて多岐に渡ります。

極め付けは「With/Kz Treble Booster」の部分でしょうか。
Toneノブを持ち上げると作動するオンボードのKz Treble Boosterは手元のコントロールだけでサウンドにさらなる幅を与えてくれます。
トレブルブースターと言えば当然AC30に繋いでQUEENサウンドを……といきたいところですが、そもそもトレブルブースターはブライアン・メイに限らず様々なアーティストに愛用されています。
一般的なストラトタイプとの相性ももちろんグッドですので、本機をRSではなくSTと捉えた場合でもサウンドメイクには大きな力を貸してくれることでしょう。
バッテリーボックスを外すと裏側にTreble Boosterの基盤があり、ボリュームやサウンドを切り替えることができます。
演奏中に触れるような仕様ではないため、自身の使い方にぴったり合うサウンドを予め追求する必要がありそうですね。


Kz Guitar Worksが提唱するSTスタイルにKzのルーツともいえるRSを見事に融合した一本。
他のギター工房では決して実現できない、Kz Guitar Worksだからこそ実現した仕様です。


SPEC
Body: Honduras mahogany 3P
Neck: Honduras mahogany
Fingerboard: Ebony (12R)
Scale: 635mm
Fret: Jescar FW55090 (22F)
Nut: BLACK TUSQ
Bridge: GOTOH 510T-SF2(6 Points)
Machine Head: SG381-05PW MG-T
Finish: Urethane
PU: KGW-mini Metal Cover
Control: Volume, Tone, PU ON-OFF-SW x3, Phase-SW x3, Series-Parallel SW, TB ON-OFF-SW(Tone Push-Pull)